鮨処なごやか亭

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フィロソフィの学び   『心の構造図』 その一

すでに、幸せな人生を歩むためには、人生の方程式における考え方、そして良き心が必要であることをお話しました。又、経営においても、人生においても「心を高める」ことが大切であることもお話をさせて頂きました。今回は、その心について学んでいきます。

まずは、稲盛和夫氏が考える「心の構造図」についての学びです。

『心の構造を明らかにするには、医学・生物学からのアプローチ、また心理学からのアプローチ、さらには哲学からのアプローチなど、いろいろな領域からの切り口があろうかと思います。下部に示していますのは、私が自分の思想、哲学に照らし、形而上学的に分解していった「心の構造図①」です。』
註)ここで、哲学的に難しい言葉である「形而上」という言葉について説明をしておきます。
・形而上(けいじじょう)とは、形のないもの、形を超えたもの。精神的なもの
例えば、形のないものは「人の気持ちや心」、形を超えたものは「神様や仏様」のこと。

・対義語として、形而下(けいじか)という言葉がありますが、
。形而下(けいじか)とは、形があるもの。物質的なもの。感覚でとらえられる物質的な
世界をいいます。

・「形而上学的」とは、「目に見えない本質を追求する学問的」ということになります

『私は、人の心とは、このように様々な要素が幾層にも重なった、同心円状の多重構造になっているものと考えています。なぜなら、走考えることで、様々なことが説明できるし、人間がよりよくいきることができるのではないかと考えるからであります』

心の構造のいちばん奥には、良心、理性、あるいは真善美、愛と誠と調和に満ちた、高次元の「真我」が存在すると、私は考えています。よく「良心の呵責に耐えかねて」と言います。悪さをしたことで、自分のなかにある良い心にとがめられるという意味ですが、そのときの良い心、良心が、真我にあたります。この真我の外には、われわれの命を維持するために必要な貪欲や闘争心といった「本能」があります。欲、怒り、愚痴・不平不満などの悪しき思いも、この本能に基づくものです。これらを、仏教では「煩悩」と言います。
この本能の外側に、好き嫌いや喜びや怒りなどといった「感情」があります。またその感情の外には、見る、聞くといった五感に伴う「感性」があり、さらにその外側には「知性」が存在しています。このなかで、本能と感情を合わせたものが「自我」であり、その「自我」と、中心の「真我」を合わせたものが「魂」であります。(中略)
低次元の自我とは、「オレがオレが」と主張する欲望、「利己」と言い換えていいでしょう。一方、真我は他によかれかしと願う、「利他」の心のことです。人を慈しみ、人を助けてあげようという、やさしい思いやりの心のことです。人間は、どうしても利己的な自我が過剰になりがちですから、自我を抑えるということが大切になってきます。そのために、仏教では「足るを知る」ということを教えます。「そんなに欲張らなくでもよいのではないか」などと、利己的な自我を抑えていくのです。
そのようにして自我を抑えること、つまり真我の周囲を取り巻いている自我の皮を薄くしていくことに努めていきますと、高次元の真我、つまり良心、理性というものが出やすくなってきます。そして、判断の基準を真我、つまり良心や理性に置き、それによって判断できるようになっていきますと、誤った決断をするようなことがなくなるのです。(中略)
では、具体的にどのようにして、本能にもとづく欲と怒りと愚痴を抑えて、心の中心にある真我、つまり良心、理性を発揮しやすいようにしていくのでしょうか。
それには、心の構造のいちばん外側に位置する知性を使って、最も中心にある理性を呼び起こすという方法があります。あるいは、知性で直接本能を抑えるということもできるはずです。我々現代人は理屈っぽいものですから、「それはおかしい。道理に合わないではないか。そんな自己中心的で欲張ったことは、理屈からいってもおかしいことではないか」というように、知性でことの是非を理解し、自らを戒めていくことができるはずです。
そうして、知性を使って本能を抑制し、本能がだんだん薄くなってくると、自然と心の中心にあります、良心とか理性が働いてくれることになります。まずは、このようにして、知性を駆使して、本能を抑えていくという方法があります。
また、もう一つ別の方法があります。』もう一つ別の方法は、次回の説明にさせて頂きます。

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